番外編 支配 ~序盤~

これは、マルチェロが、悪党になり、ラプソーンに支配された時です。
ドラクエ8をプレイしていない人は分かりにくいと思いますが・・・。
聖地ゴルドにククールの兄が、新しい法皇決めをする時に、聖地ゴルドに乗り込んだときの事を
小説にしましたicon10
まずは、序盤なので、その前の事を書きますface02
説明が分かりにくくてすみませんface07



あの杖・・・・一夜で地獄を齎せたあの杖。
持っただけで、邪悪な心になり、人は魔物と化す。
分かっているのは、あの四人だけだった。
だから、何としてでも止めなければならない。
これ以上犠牲者を出さない為にも・・・・。
勿論、操られた人物が、たとえ嫌味であっても、代わりない。
だからだろう、さっきから重い空気に一同は包まれていた。

黒犬・・・否、魔犬レオパルドを斃し、空気は軽くなった。
聖堂騎士団員二人は、その強さに驚いていた。
法皇が、気絶し倒れた。それをエイトは支えた。
これで、復活は妨げれる。
マルチェロさえ現われなければ。
駆けつけたマルチェロは、驚く様子もなく、ただじっと見ていた。
その弟、ククールが、険悪な顔で睨みつける。
目の前に現われたのは、数ヶ月前の旅人だった。
そして、隣にいるのは、自分を我侭に扱っていた大司教。
教会の御偉い様で、傲慢な方だったので、一般庶民は相当嫌っていた。
都合の良い事を考え、思わずにやつく。
法皇は死んでいないのに、死人と扱い、旅人はごろつきと扱った。
「なるほど・・・。そうでしたか。大司教。名も知らぬごろつき共を雇い、殺したとは・・・」
大司教が、思わず声を上げた。
誤解を解いてもらおうと説教するが、虚しく聖堂騎士団員に捕まった。
「くそ兄貴が!俺の事なんか忘れてやがる!!」
ククールが睨むが、目線は愚かな旅人に向けられていた。
そして、蔑む様な目に変わり、扉は閉まった。
マルチェロは、旅人と、大司教は、煉獄島に入れる事にした。
煉獄島とは、牢屋があり、生涯一生出れない所だ。
未来永久、悶え苦しみ、その死骸だけは、煉獄島に残っている。

着いたのは、無音な所だった。
海に囲まれ、此処からは船がないと脱出は不可能だった。
生憎、トロデは大聖堂に残したまま、此処に来てしまったのだ。
居場所を知らないと、此処には到底来れない。
鳥の籠の様な物に入れられ、下に下りる。
何十分しても、なかなか地下にたどり着け無い。
それ程深いのだろう。
そして、やっと着いた。
荒くれが、エイト達の背を押し退けた。勢いに余って、倒れそうになった。
そして、牢屋の扉は閉められた。
ゼシカが隣で不安そうな表情を浮かべるが、エイトの顔を見ると、少しホッとした顔になった。
ククールなど、多分兄の事で頭が一杯なのだろう。
言葉を告げても、何も無反応になっていた。
話し掛ける事は、出来なかった。
ヤンガスは、自慢の力で、牢屋を抉じ開けようと努力をするが、
全く歯が立たなかった。

こうする間に、時間は刻一刻と迫っていった。

此処は、大聖堂の上にある、法皇の館だ。
特別な者しか受け入れられない、館。
マルチェロは、清清しい気分に酔いしれていた。
邪魔者は片付いた。あの忌々しい大司教も居なくなった。
何もが、上手くいく。
弟の顔も、見なくて済む。いや、あんなのはただの雑魚に過ぎない。
しかし、気になったのは、美しいとも言えるあの杖。
人の手で作ったとは思えない杖だった。
二階に行ってみると、まだあの杖は残っていた。
黒犬の屍は片付いていたが、誰もこの杖は触れてないみたいだった。
丁度法皇はあの疲労で眠っている。
そして、それを拾い上げる。
その時、頭を刺す様な、鋭い頭痛に襲われたが、すぐ治った。
頭を抱え、しかし、その杖は離さなかった。
一階をウロウロしていると、またあの頭痛が襲ってきた。
今度のは、酷い。
「あ・・・・・頭が・・・割れそう・・・だ!!・・・」
痛む頭を抱え、杖を地面に落とした。
そして禍々しい光がマルチェロを包んだ。
手に茨が巻きつき、心に直接響くような、恐ろしい声が聞こえた。
「誰だ!?」
見えない相手に恐怖を覚えながらも、必死に威嚇した。
「我が・・・・は、暗黒神・・・・。我がのしもべとなれ・・・虜になれ・・・。」
杖が、禍々しい光を強め、小刻みに震えた。
「ふ・・・・ざ・・・・ける・・・・な・・・・!!」
腰に提げてあった小さなナイフを取り出し、茨を切った。
驚愕したように、声は震え、茨は跡形も無く、無くなった。
「生憎、命令されるのは嫌いなんでね。」
呟くと、形相を変え、杖を投げようと振り翳した。
しかし、それは叶わぬ事だった。
心と脳は、最早暗黒神の手に堕たのだから。
断末魔の声を上げ、そして、瞳は闇に閉ざされたように黒くなった。

騒ぎに気付き、法皇が駆けつけた。
「どうした!?」
しかし、答えない。
「一体何があった!?いった・・」
それ以上継ぐ事は不可能だった。
杖は心臓を一貫し、血肉は飛び散った。そして血が迸る。
杖は、笑ったかのように、邪悪な気を強め、生気を吸い取った。
法皇の微かに唇が動くが、何を言ったのかは分からなかった。
そして、杖を引き抜くと、遺体は力なく崩れ、動かぬ屍と化した。
マルチェロは忍び笑いを浮かべ、笑い声は大きくなった。
近くの召使が見ていた。
血の気が引き、身体が震えた。
マルチェロは、遺体を抱え、高い庭に着くと、そこから落とした。
偽装をしたのだ。
犯人は旅人と大司教に罪を被せる為に。
そして、何食わぬ顔で、館に戻っていった。

法皇の死を伝えられたのは一ヶ月後の事だった。








2008年08月13日 Posted byチャッピィーのドラクエ日記 at 15:40 │Comments(0)TrackBack(0)小説番外編

この記事へのトラックバックURL
http://kukule.i-yoblog.com/t102221
認証文字を入力してください